焙煎小屋での話です。いつもお店が終わってから
焙煎を始めるのですが、その頃には日も傾き薄暗くなっています。
まあ、夜な夜な雑居ビルの屋上で焙煎をするという形です。
栄の真ん中なので騒がしいかと思う方いると思いますが、
ここがまたビルに囲まれててすごく静かな環境なのです。
そんな中一人コーヒー豆を焙煎しているとなんだか陰鬱な
気持ちになってきます。スマフォで音楽を聴いたり
テレビをつけてみたりしましたがスマフォのスピーカーでは
焙煎の音にかき消されていっそう寂しさを増すのでやめました。
でも無音でコーヒーを作っているとなんだか悪い事をしてるような
気になってきました。国家転覆を企む悪者な気分です...
ふと、声を出して笑ってみればこの寂しさが解消するのでは??
と思いやってみました。もうこの時点でかなり追い込まれてます。
『わはははは』と大きな声で笑ってみました。なんか感じが違うなと思い
ちょっと考えました。
『うふふふふ。うふ。』と笑ってみました。なんか方向性がおかしな方に...
『ふふふ…ふふ…』ん??何かに近づいたような気がする。
これなら『ヒヒヒ…』ん?ん?何かが見えてきました。
これだ!!『イヒヒー!イイヒヒッヒー!!』悪い魔女がとてつもなく悪い物を
作ったかの高揚感!!これが欲しかった。…やっぱり悪い奴じゃん...
...30代の後半成人男性が何やってんだ???
......
......
悲しくなるのでその日は帰りました...